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「金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント
経済的自由があなたのものになる」
ロバート・キヨサキ、シャロン・レクター 白根美保子訳
筑摩書房 2001
2004/09/12


時間がないので前置きはなし!…てなわけにはいかんな、やはり。書きたいことが多すぎて早く進みたいのに〜〜。
この本を読んでからというもの、私は変わったねーー(笑)。それまでの私は、一体なんだってこれほどまでにお金に関して無頓着でいられたんだ?ある意味シアワセだったと言えなくもないが、これからはもうちょい賢くやっていけるだろう。


この『金持ち父さん〜』で秀逸なのが、やはりなんといっても「キャッシュフロー・クワドラント」と呼ばれる図である。それは、「それぞれの人の働き方やお金の稼ぎ方を理解しやすくするためにロバート・キヨサキが考案した」もので、「お金の流れ(キャッシュフロー)のありようによって円を4つに分けたもの(クワドラント)なので、こう呼ばれる」。4つに分けられた円のうち、左上には「E」という文字が入る。同様に、左下には「S」、右上には「B」、右下には「I」。「Eは人に雇われて働く従業員(employee)、Sは自分自身が雇い主である自営業者(self-employed)、Bは自分のビジネスをもつビジネスオーナー(buisiness owner)、Iは投資することでお金に働かせる投資家(investor)を意味する」。「私たちはみんな、この四つのクワドラントのうち少なくとも一つに属している。どこに属するかは、お金がどこから入ってくるかによって決まる。たいていの人は給料がおもな収入源だから従業員(E)だ。そのほかに、自分の雇い主は自分だという自営業者(S)もいる。この従業員と自営業者がキャッシュフロー・クワドラントの左側に来る。右側にいるのは自分が所有するビジネスや投資から収入を得ている人たちだ」(p.8)。
この「右側」「左側」という言い方が、この本には鬼のように出てくる。というのもこの本は、キャッシュフロー・クワドラントの左側から右側に行きたい人向けに書かれた本だからだ。つまり、経済的に自由になりたいと思っている人が主な対象なのである。「四つのクワドラントのどこに属していても経済的に自由になることは可能だが、ビジネスオーナー(B)あるいは投資家(I)が持つ技術を使えば、もっと速くゴールに到達することができる。Eとして成功している人も、Iとして成功する可能性は十分ある」(p.8)。


経済的自由を手にしたいという人に著者が勧める道は、EまたはSからBに、さらにIにと進む道である。とはいえ、いきなりそんなことを言われても戸惑うばかりだ。てめえでビジネスを持つ?それに投資だって??ここでハタと気づくのは、私に限らず通常ほとんどの人というのは、いわゆるキャッシュフロー・クワドラントの右側の世界のことなど綺麗さっぱり何一つ知らないのでは?ということ。つーか、私の所属はEだが、同じ左側のSのことだって知らねーよ!?しかしそれもそのはず。多くの人は子供の頃からEの従業員になるための訓練しか受けてこなかったのだ、と著者は指摘する。ナルホド。
EからB…。そう言われて躊躇したところで次の文章があらわれる。「経済的にいまより安定した状態になるために私が勧めたいのは、EやSのクワドラントで仕事をする一方で、BやIのクワドラントについて学ぶことだ」(p.81)。おおぅ、これなら大丈夫そうだ!「キャッシュフロー・クワドラントのどちらの側でも自分がやっていけるという自信がつけば、たとえ持っているお金は少なくても、もっと安心した気持ちでいられるようになる」(p.81)。「いまEクワドラントにいる人には、仕事につくために学校で学ぶのと同じように、プロの投資家になるための勉強をすることをぜひ勧めたい」(p.82)。 ちなみにプロの投資家とは、「景気がよかろうが悪かろうが投資で儲ける能力」(p.87)をもっている人をいう。
ところで、キャッシュフロー・クワドラントの右側にいる人たちは「自由」を手にしているわけだが、左側にいる人たちは、この「自由」よりも「安定」を好むらしい。しかし、Eにいてももはやその「安定」すらアヤシイというのが現状ではないだろうか。今はなんとかサラリーをもらってるにしても、その後は?考えたくないから考えないできたし、なんの根拠もなく「なんとかなるだろう」とぼんやり思っていた私〜。この本を読むまでは、確定給付型年金と確定拠出型年金のそれぞれ何たるかも知らず、従ってちょっと調べれば見えてくる事態にもまったく気づかず、自分が年をとっても自分の親と同等くらいには暮らせるのだろうという勝手な思い込みのなか、まさにのほほんと暮らしていたのだ。「経済的自由」なんて大それたものではなく、とりあえずは「経済的安定」のためにキャッシュフロー・クワドラントの右側について勉強しようではないか!と、毎度単純な私は思った。つか、せざるを得ない?
著者がEからIではなく、まずBになることを勧める理由は、BとなることでIで必要なビジネス感覚が身につくからである。「ビジネスが継続、繁栄するためには、すべてのシステムが百パーセント機能し、そのことが把握できる状態にならなければいけない」(p.100)。すべてのシステムとは例えば「マーケティングのシステムや財務・会計のシステム、セールスのシステムなど」(p.100)をいう。

飛行機にたとえてみよう。飛行機はそれ自体が一つのシステムだが、たくさんのシステムが集まってできている。離陸したあと燃料システムが故障すれば、たいていの場合飛行機は墜落する。ビジネスも同じことだ。あなたがきちんと状態を把握しているシステムは、たとえ問題があってもそれを早く発見し、解決することができる。あなたを墜落に追いこむのは、目が行き届かず故障を発見できないシステムだ。
(略)
ビジネスシステムを新たに作り出すことがむずかしいのはこのためだ。システムのなかに一つでもあなたが忘れていたり、充分に注意を払わないものがあると、それが原因であなたのビジネスは墜落、炎上する。
(略)プロの投資家は、すでに実績をあげているシステムで、そのシステムを動かす方法を知っている人がいるところに投資をする。(p.100)
なるほどね。確かにE→B→Iは理想的な道のりだ。でもBになるのは面倒くさい(笑)。だからやはり私は、EにいながらBやIの勉強をしようと思う〜。以下に並べるのは、そういうアタマでこの本を読んだ私が「ほほぉ」と思った話である。


「たいていの人は不動産の値段や株を発行している会社の名前ばかりに注目し、目に見えるもの、あるいはブローカーが教えてくれたことや会社の同僚からの耳より情報などをあてにして決定を下す」(p.133)。そう言う金持ち父さんが著者に教えたこととは、「お金は目でなく頭で見る」ということ。
「ふつうの人は投資をするときに、九十五パーセントは目に頼り、頭を使うのは残りのわずか五パーセントだ。キャッシュフロー・クワドラントのBあるいはIのクワドラントでプロになりたかったら、反対に目を使うのは五パーセント、あとの九十五パーセントは頭で見るように自分を訓練する必要がある」。(略)
「たいていの人がお金で苦労している理由は、アドバイスを受ける相手が、自分と同じようにお金を見ることのできない人間だからだ。(略)」。
では、お金が見えるように頭を訓練するにはまず何をしたらいいのだろうか?
答えは簡単だ。ファイナンシャル・リテラシーの一言につきる。これはお金に関する言葉と数字を理解し、資本主義における数字のシステムをマスターすることから始まる。言葉や数字がわからなければ、何を読んでも何を聞いても、まるで未知の外国語を相手にしているようなものだ。キャッシュフロー・クワドラントのそれぞれのクワドラントは、違った言語を持っていると言ってもいい。(p.136)
どこが良い投資先で、なにが良い金融商品か。人の話を鵜呑みにせず、自分の頭でものごとを考えるという意味では、メディア・リテラシーだって同じだ。にしてもお金に関しては説明を受けてもまったく理解できず、理解しようと努力することもなく、そのうち面倒くさくなってきて、たとえば医療保険なんかも適当に決めちゃって、今もなんとなくズルズルと更新〜というケースが多くないだろうか。つまり、われわれのファイナンシャル・リテラシーというものがあまりにもなってないということ。「数字を読むことができなければ、他人の意見に従うしかない」(p.179)。


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